先日教育TVで放送された「ロシアの映像詩人 ノルシュテイン 日本をゆく」を鑑賞。『外套』の一部映像が紹介されていましたが、やはりノルシュテインの切り絵アニメはとんでもない代物ですねぇ。主人公アカーキイの表情や所作の細かさは驚異的ですが、それ以上に驚かされるのが蝋燭の炎のゆらぎとか夜の外灯の鈍い輝きとか映像に漂う空気感の異様な生々しさです。ある意味実写よりもリアルな感触が一つ一つのショットから伝わってくるんですよね。まさにマジック。CGが逆立ちしても叶わない恐るべき映像表現です。24年かかって半分映像化、完成版が本当に待ち遠しい。