『キャット・バルー』 ■■

監督:エリオット・シルヴァースタイン

何もかも中途半端な西部劇。活劇をやっている場面でもショットにはまるで活劇性が感じられない(列車強盗シーンの何と退屈なこと)。敵役の魅力のなさも致命的だ("銀鼻の男"の存在の希薄さ)。リー・マーヴィンの喜劇的なキャラ造形も空回りしている感じが否めない。やはりこの人は悪党をやってこそ光る。この作品で初のオスカー?アカデミー賞らしい残酷さだ。ジェーン・フォンダも個人的にはイマイチだった。ボディは素晴らしいが父親そっくりの顔がどうにも好きになれない。