2003-01-01から1年間の記事一覧

 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 3』

3話にわたった「笑い男」編が完結。高度に発達した現代のネットワーク社会に対する警鐘であり、諷刺であり、同時に人間文化の本質の一端をも描いている実に見応えのあるエピソードだった。プロットが複雑で一度観ただけでは把握しきれない部分があるし、セリ…

 『海がきこえる』

監督:望月智充ジブリ印の青春群像。とことん正攻法で真面目な演出が、かえってアニメ作品としては新鮮に感じられる。他のジブリ作品にはない、初々しく澄んだ空気感のある映像がやんわりと心地良い。すごく地味だけれど、時折無性に観たくなってしまう不思…

 新たに増えた銀盤。

『まぼろしの市街戦』『マノエル・ド・オリヴェイラ DVD-BOX』『儀式』(中古)

この日は久々に友人H氏と鑑賞会を行う。観た作品は『ラトルズ 4人もアイドル』、『ミニパト』、『栄光のル・マン』、『太陽を盗んだ男』、ウルトラセブンの『V3から来た男』とパト後期OVAの『星から来た女』の元ネタ&パロディ版比較視聴。・・・酒精の力を…

 『Finding Nemo』

監督:アンドリュー・スタントンさっそく視聴しました。観賞魚として連れ去られたニモを救出すべく、父親マーリンが未知なる海を旅するという言わば海洋版のロードムービー。テーマは親子愛。ストーリー運びや基本演出は『トイ・ストーリー』からの伝統と言…

 新たに増えた銀盤

『Finding Nemo』(北米盤)

 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 2』

今回はアクションがほとんど無いエピソードが2本。1本目の映画マニアの青年と旧型アンドロイドの物語がなかなか渋い。青年の部屋でバトーが手に取るフィルム缶がゴダールの『アルファヴィル』だったのにはニヤリ。ヒネリの効いたラストも秀逸。クールな妻帯…

今夜はクライテリオン盤『東京物語』の特典ディスクからドキュメンタリー映画2本、『生きてはみたけれど 小津安二郎伝』と『小津と語る Talking With OZU』を視聴。前者は小津安二郎の作品紹介を中心に関係者のインタビューを交えて描いた伝記映画。後者は小…

12月に開催される「小津安二郎生誕100年記念国際シンポジウム」のチケットが届きました。購入したのは試写付き二日券です。ああぁ、遂に、遂にビクトル・エリセに会える・・・(感無量)。そしてヴェンダースにも・・・。年甲斐もなくミーハーな気分になって…

 『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』

監督:マックGとてもシラフで演出しているとは思えない超絶ハイテンション・ノー天気アクション・ムービー。このバイタリティと突き抜けちゃってるおバカさはある意味偉大かも(笑)。ドギツい色彩とセクシャル・イメージの洪水が理性をとことん麻痺させる。…

 新たに増えた銀盤

『風の谷のナウシカ』 オープニングのタペストリー画をモチーフにした特製の外カバー。面白いのですが、奥行きの浅いウチのラックだと豪快にはみ出してしまう・・・。ってなわけで、さっそく庵野秀明、片山一良によるオーディオ・コメンタリーを視聴してみま…

 『階段通りの人々』

監督:マノエル・ド・オリヴェイラ階段通り沿いの長屋風建物に住む貧しい人々を描いたちょっと奇妙な味わいの人情悲喜劇。"恵みの箱"をめぐる醜い争いから"災い転じて福となす"女性の顛末など寓話性の高い物語でもある。階段と踊り場を舞台に見立てた高低差…

 『新のんき大将』

監督:ジャック・タチ長編デビュー作。日本語字幕がなくても動きと音だけで十分楽しめてしまうのがタチ作品。移動式遊園地が村にやってきて、去っていくまでをタチ扮する郵便配達員をコメディ・リリーフにして描いたドタバタ喜劇。軽快に滑稽味たっぷりに躍…

 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 1』

面白い。独自の世界観とアクションがクオリティの高いアニメーションで切れ味鋭く描かれている。劇場版に比べ、ヒロイン・草薙素子はより女臭く、バトーは若干コミカルになっている感じ。個性溢れるキャラクターとスタイリッシュでユニークな兵器の数々が楽…

 『機動戦士ガンダムF91』

監督:富野由悠季とても好きな作品。新ガンダム・サーガのプロローグ的な内容なので確かに不親切なところや物足りなさはあるけれど、それを補って余りあるメカと戦闘描写の格好良さ、そして要所で炸裂する富野節の魅力!本作の続編が諸事の都合で未だに作ら…

 『少女の髪どめ』

監督:マジッド・マジディ イラン映画らしいあまりにもストイックで不器用な恋のカタチ。そしてアフガン難民が置かれている厳しい現状が同時に描かれる。青年の真摯で一途な行動に、政治や民族の問題といった暗雲を、「人間の善意」によって払いのけようとす…

 『恋しくて』

監督:ハワード・ドゥイッチいや〜懐かしい!わが青春の"青春映画"の一本。男勝りに見えて実はしおらしいメアリー・スチュアート・マスターソン、更衣室シーンのフェロモン光線が眩しいリー・トンプソン。まったくもって他愛のない三角関係モノの一典型、と…

ちょっと間が空いてしまいました。いえ、実はこの間の日曜日に友達の結婚祝いの席がありまして、その、何ですか、まぁ、ちょっと酒の度が過ぎた、といいますか、「急性アルコール中毒」なんてものになってしまいまして・・・。記憶は皆とワイワイ飲んでいた…

 『東京暮色』

続・小津週間。最終となる第五夜目。監督:小津安二郎暗い。ひたすら暗い。小津映画にこんな重苦しい作品があったなんて驚き。主要人物のほとんどがネガティブな問題を抱えているし、映像自体も全体的に陰鬱な雰囲気(照明が薄暗い)で統一されている。まる…

 『早春』

続・小津週間。第四夜目。監督:小津安二郎小津様式による昼メロ調の大作ホームドラマ。登場人物が多く、しかも若いというのが特徴で、サラリーマンの悲喜交々を描いた作品でありながら、青春群像的な色合いも感じられる。144分という長さをまったく感じさせ…

 北米とイギリスから荷が到着

『Tokyo Story - Criterion Collection』(CRI盤『東京物語』)『The Spirit Of The Beehive』(UK盤。『ミツバチのささやき』)の2本。どちらも近日中にレビューしたいと思います。『ミツバチのささやき』画質良いよ〜(感涙)

 『お茶漬の味』

続・小津週間。第三夜目。監督:小津安二郎親娘でもなく、家族でもなく、「夫婦」に焦点が当てられた作品。『彼岸花』で亭主関白丸出しオヤジだった佐分利信が、本作では心が広く優しい恐妻家を好演している。貫禄ありまくりの顔と声に似合わない役だが、そ…

 『麦秋』

続・小津週間。第二夜目。監督:小津安二郎これまで観てきた小津作品の中では一番「家族」というものが強調されて描かれていると感じた。でも、やっぱり適齢期の娘が嫁に行く、行かないといった話が軸になっている(笑)。この娘である紀子を中心に、兄夫婦、…

 『晩春』

今週は小津週間の第二弾として先日購入した『小津安二郎 DVD-BOX 第二集』を観ていこうと思います。監督:小津安二郎やもめの親と娘の結婚をめぐるドラマ。後年の『秋日和』や『秋刀魚の味』の祖型とも言える内容であり、いわゆる小津様式が確立された作品と…

 『第十七捕虜収容所』

監督:ビリー・ワイルダー見事なシチュエーション・コメディ。脚本や俳優たちの演技(アニマル最高!)はまったくもって鮮やかの一言。終始ドタバタ、おちゃらけたムードでありながら、人間に対するシニカルな目線もしっかり垣間見せるところが心憎い。そこ…

 『パピヨン』

監督:フランクリン・J・シャフナー"不撓不屈"という言葉がピッタリの壮絶な脱獄劇。逃げては捕まり、捕まっては逃げる主人公、その偏執的なまでの反復に「管理社会と自由」という相容れない関係性の寓意を見る。しかしこれ、実話だというから驚き。マックィ…

 『The Mobile Police The Original Series Collection』

1〜3話を視聴。押井守のコメンタリー、充実しまくりの内容でした。エピソード自体の解説は勿論のこと、パトの世界観や各種設定に関する話、笑える裏話、制作時の時代背景、声優話から果ては、映像論、演出論、アニメ論、映画論に至るまで(笑)。独特の淡々と…

 『クリスティーナの好きなコト』

監督:ロジャー・カンブル世の良識家とやらが観たら腰を抜かすこと間違いなしの超お下劣なロマコメ。女性たちの男性化を極端にカリカチュアライズした痛快な怪作と言っても良いかも。どうしようもなく下品なのにキャメロン・ディアスがいると何故か微笑まし…

 新たに増えた銀盤

『小津安二郎 DVD-BOX 第二集』『キャット・ピープル』最近、映画欲がちょっと減退気味。今月はレンタルDVD以外のDVDがほとんど観れていない。未見の銀盤がどんどん増えていく・・・。来月も大量購入する予定だというのに。まずいなぁ。

 北米から荷が到着

『The Mobile Police The Original Series Collection』パトの初期OVAを収録した2枚組みDVD-BOX。すでに国内盤を持っているのに何故北米盤も購入したかというと、第1〜3話に押井守のコメンタリーが収録されているからなのです。ぶっちゃけ、これを聴くためだ…